競艇不正事件 有利な内枠出走の際わざと着順下げ高配当に
2020年1月29日 14時44分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200129/k10012263771000.html

モーターボートの元選手がわざと順位を下げた見返りに、舟券が的中した親族から報酬を受け取ったとして逮捕された事件で、不正のほとんどが有利とされる内枠から出走した際に着順を下げ、配当を高くする形で行われていたことが、名古屋地検特捜部への取材で分かりました。

元ボートレーサーの西川昌希容疑者(29)は、現役だった去年、愛知県など全国10か所の競走場で行われた18のレースで、わざと順位を下げてゴールした見返りに、舟券が的中した親族の増川遵容疑者(53)から3400万円余りを受け取ったとして、名古屋地検特捜部に再逮捕されました。

ボートレースは、6人の選手が1周600メートルのコースを3周して順位を競うもので、走行距離が少ない内側のコースが有利とされ、日本モーターボート競走会によりますと、実際に去年、最内枠の「1コース」から出走した選手が1着になる確率は5割を超えています。

この事件で、西川容疑者が再逮捕の容疑となった18レースのうち、14のレースについて、「1コース」か「2コース」で出走していたことが特捜部への取材で分かりました。

不正のほとんどが、有利とされる内枠からわざと着順を下げ、配当を高くする形で行われていたということで、中には配当が掛け金の390倍を超えたレースもありました。

特捜部は2人がボートレースの特性を悪用して多額の利益を得ていたと見て調べています。