8回目の診察でようやくPCR検査

新型コロナウイルスのPCR検査をめぐって、私は「検査を拡充すべきだ」という立場から、2週連続で厚生労働省の対応を批判してきた。
だが、すでに遅し。検査が間に合わず、患者がたらい回しされたり、容態が悪化した例が相次いだ。

1つ目は、広島市の30代男性だ。彼は2月上旬に咳などの症状が出て、3月4日までに市内3カ所の医療機関を計7回、訪ねて受診した。
「肺炎の疑いがある」と診断されたが、PCR検査は実施されなかった。
5日に別の医療機関で受けた8回目の診察で、初めてPCR検査を実施してもらい、6日に陽性と判明した(https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20200307k0000m040200000c.html)。

なぜ、こんな事態になったかと言えば、大きな理由の一つは、検査のハードルが高かったからだろう。

いまの体制では、新型コロナウイルスへの感染を疑う患者はまず、保健所に設置された「帰国者・接触者相談センター」に電話して、相談しなければならない。
そこで「37.5度以上の発熱があり、熱が4日間、下がらない」など条件を満たせば、担当者から最寄りの「帰国者・接触者外来」の電話番号を教えてもらえる。

患者は自分でその番号に電話し、受診の予約をしたうえで、外来を訪れ、初めてPCR検査を受けられる仕組みだ。

報道によれば、患者は「感染していると思わなかった」ようだ。だからといって、患者が相談センターに電話しなかったのを責められない。
厚労省がいくらマスコミ等で宣伝していても、センターを知らない人はいくらでもいる。

「発熱など体調が悪くなれば、近くの診療所かクリニック、病院へ」と考えるのは、ごく普通の行動だ。
だからこそ、私はそんな発熱患者に備えて「医師の判断でPCR検査が出来るように体制を整えるべきだ」と訴えてきた(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70698 及び、https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70891)。

男性は発熱しているのに、7回も異なる医療機関を受診し、8回目でようやくPCR検査にたどり着いた。
もしも、症状が悪化していたら、もっとひどい展開になっていた可能性もあっただろう。

亡くなってから「陽性」判明のケースも

危なかったのは、山梨県に住む20代の男性会社員が自宅で倒れて、発見された例だ。彼は2月27日に38.5度の発熱があり、28日と3月2日に別々の医療機関を受診した。
そこでは、PCR検査は行われなかった(https://www.sponichi.co.jp/society/news/2020/03/09/kiji/20200308s00042000456000c.html)。

男性は2月29日から会社を休み、不審に思った同僚の連絡で、家族と警察が3月6日に自宅を訪問したところ、部屋で倒れていた男性が発見された。
男性は山梨大学病院に救急搬送され、入院し検査を受け、7日に陽性と判明した。
髄膜炎を発症し、意識障害が起きていた。

新型コロナウイルスと髄膜炎の関係は不明だ。だが、これも検査を早く受けて、新型コロナウイルスへの感染が分かっていれば、もっと早い段階で隔離なり、入院できていた可能性がある。

もう1件、北海道函館市の高齢者のケースは2月17日に医療機関を受診したところ、肺炎の症状があったので、別の病院に入院した。
ところが、発熱と呼吸状態が悪化し、25日に死亡した。死亡後の26日に検査したところ、陽性と判明した(https://digital.asahi.com/articles/ASN2V5CRDN2VIIPE00Z.html)。

死んでしまってから、検査しても遅い。これも17日の段階で検査を受けて、感染が分かっていれば、根本的治療法がないとはいえ、医療機関の対応が変わっていたかもしれない。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200313-00071062-gendaibiz-soci&;p=2
3/13(金) 6:01配信

前スレ                2020/03/13(金) 06:46
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1584049585/