兵庫県明石市議会の4月議会で17日の本会議直前、マスクをせずに入場しようとした手話通訳者に、泉房穂市長が定位置より約2メートル後方で通訳するよう指示し、議会側が泉市長に「議員らへの情報保障を軽視している」と抗議する一幕があった。

手話通訳者は2015年、ろうあの市議の当選に伴い配置された。議長席の近く、ケーブルテレビの生中継でも映り込む位置に立ち、議論の内容を広く伝える役割を担う。

通訳者のマスクについては、議会側が本会議前、「より正確な理解のためには口唇の動きも欠かせない」と着用しないことを確認していた。それを知らずに泉市長が「飛まつが飛ぶかもしれない」と通訳者に立ち位置の移動を促した。

市議から「いつもより見えにくい」との訴えがあり、本会議後に大西洋紀議長らが抗議。泉市長は「感染防止のつもりで指示したが、議場内のことでもあり、軽率だった」と謝罪したという。(小西隆久)

4/21(火) 6:00
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