「ペプシパラドックス」とは

マーケティングの世界では有名な「ペプシパラドックス」という話があります。

ペプシはコーラの後発メーカーなので、いかにコーラに味を近づけるかに腐心していました。そして、自信作を開発した際に、試飲テストを行いました。

そのテストでは、最初にブランド名を明かさずにコーラとペプシを消費者に飲み比べてもらいました。すると、多くの人がペプシを「こっちがおいしい」と選んだのです。つまり、純粋に味だけで言えば、コーラよりもペプシのほうが選ばれていたということです。

次に、ブランド名の入っているボトルを置いて飲み比べてもらったところ、コーラを選ぶ人が圧倒的に多いという結果になりました。中身は何も変わってないにもかかわらず、です。

このことから、人は味ではなく、「バイアスのかかった情報」を飲み、それが味覚と判断に影響を与えていると言えます。

私はかつてMBA留学を検討していたのですが、このようにロジックだけでは解決できない問題に対処するためにMBA留学をやめ、デザインスクールへの留学を選びました。

特に今はVUCA(Volatility[変動性]、Uncertainty[不確実性]、Complexity[複雑性]、Ambiguity[曖昧性]の頭文字を取った言葉)と呼ばれる時代です。この変化が激しい時代では、問題そのものの定義や発見が難しくなっています。

解くべき課題や問題が日々更新されているため、ある時の「正解」が数年、いや数カ月単位で「正解」でなくなってしまってもおかしくはありません。つまり、「正解」を生むメソッドである従来の論理思考や戦略思考だけでは乗り越えられない壁が頻出しているということです。

微妙な違いで印象が激変!
そこで、デザインスクールで学ぶ、感性を重視する思考法がその壁を乗り越える突破口となってくれます。

先のコーラとペプシの例は行動経済学的な話になりますが、このように、内容とは別に、「その届け方」を工夫することで、メッセージの受け手の解釈や判断に影響を与えるという方法は、プレゼンテーションでも活用することができます。簡単なティップスになりますが、以下3つの観点を紹介します。

(1)フォント・文字サイズ

同じ文章でも、フォントや文字のサイズ、色を変えるだけで印象はまったく変わります。

例えば、「私の名前は佐々木です。Takramのデザイナーです。」をフォントを変えてみると、こんなに印象が変わります。

https://gendai.ismcdn.jp/mwimgs/9/1/-/img_919aefd39b0d3604e787209bac72d804667343.jpg

右のフォントは信頼性、本物らしさを感じることができます。左のフォントは親しみやすさやポップさを感じられる一方で、これから大企業の経営陣に向けて新規事業の企画を一緒に考えていくパートナーとしては不適切に感じられます。

ここでは極端な例を挙げましたが、プレゼンテーションの際に、あまりにこうしたビジュアルに配慮のないものも散見されます。相手にどのように感じてほしいか、というものを意識しながら、最適なものを選ぶことで、より狙った通りの結果に近づけることができるようになります。

相手の無意識に働きかける

(2)コンテクスト(文脈)

人は無意識に選択し、決断する生き物なので、自分の行動の理由の全てを言語化できるわけではありません。つまり、人の無意識を「解読」しないと、人を動かす伝え方はできないのだと考えられます。

ここでは同じ事実であっても、何を強調するかによって相手に与えるインパクトはまったく変わることを示す例を紹介します。

人の無意識を理解するために、デザインスクールで学んだのは認知心理学や行動経済学、文化人類学といった多角的な視点からのアプローチです。それらは主に、右脳と左脳の中心にあるような学問や知見でした。

認知心理学とは、知覚・記憶・思考など人間の認知活動について研究する心理学の一分野で、行動経済学は心理学の知見やデータを採り入れて、経済現象を分析する学問のことです。

続きはソースで
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71684
https://contents.gunosy.com/4/24/03cb741f474eadeeb1eb7174f01d9de0_content.jpg

★1:2020/04/24(金) 13:01:07.32
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1587700867/