【ワシントン=黒瀬悦成】米第7艦隊は13日、米海軍のミサイル駆逐艦マッキャンベルが現地時間の13日、台湾と中国を隔てる台湾海峡を通過したと発表した。台湾の蔡英文総統の2期目の就任式を20日に控え、中国が挑発行動に出ないよう牽制(けんせい)する意図があるとみられる。

 米海軍の駆逐艦は先月も2回にわたり台湾海峡を通過している。異例の頻度での海峡通過は、中国の海軍や空軍が今年に入って台湾周辺で軍事演習や示威行為を繰り返し、台湾に圧力をかけているのに対抗する狙いがある。

 第7艦隊のジュンコ報道官は声明で、マッキャンベルは航行に際し「国際法規に従った」とし、「艦の台湾海峡通過は、自由で開かれたインド太平洋に対する米国の関与を示すものだ」と指摘。その上で「米海軍は、国際法で許されたあらゆる場所で飛行し、航行し、作戦行動を行う」と強調した。

産経新聞
https://www.sankei.com/smp/world/news/200514/wor2005140012-s1.html