北方領土「わが国が主権を有する島々」外交青書で明記 コロナ記述9カ所「世界に影響」
5/19(火) 11:15

 茂木敏充外相は19日の持ち回り閣議で2020年版外交青書を報告した。総括として「19年末以降、中国で発生した新型コロナウイルス感染症が世界各地で猛威を振るい、経済、社会、外交などさまざまな面で世界に影響を及ぼしている」と指摘した。外交青書は例年は4月に報告するが、感染拡大の影響を盛り込んだため5月にずれ込んだ。 【赤外線カメラでの撮影に成功した北方領土】  北方領土については「わが国が主権を有する島々」と明記した。19年版では前年の「日本に帰属」との表現を削除していた。停滞する日露交渉を踏まえ、法的立場を改めて示したとみられる。  新型コロナ感染症関連の記述は9カ所にわたり、在外邦人の帰国支援など政府の対応を特記した。1〜2月に中国湖北省武漢市にチャーター機を5回派遣し、日本人や外国籍の家族ら計828人を帰国させた実績を詳述。渡航中止勧告などの相次ぐ発出や日本の医療支援についてもまとめ、「海外在留邦人や海外渡航者の安全確保は外務省にとって最も重要な業務」と強調した。中国の習近平国家主席の国賓来日の延期や国際会議の延期など外交日程への影響も記述した。【杉直樹】

https://news.yahoo.co.jp/articles/55f9ae0bac832da51a079cbb24bc1b92c79eb5b4