5/31(日) 9:51配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/230ab35665a9717c0ee45f0c9f278f2d03980629

中津川は「コショウ」/飛騨と郡上「南蛮」

 ピリ辛料理には欠かせない「唐辛子(とうがらし)」。岐阜県の名物グルメの味を引き立てる名脇役だが、その呼び名は県内各地でさまざま。国語辞典の通り唐辛子と呼ぶ人もいれば、「コショウ」や「南蛮(なんばん)」と呼ぶ人も。なんと、同じ岐阜県民でも通じ合わない。実は、複数の呼び名が使われている県は全国的にも珍しい。それって岐阜県が日本の中心に位置しているから? そんな多様性があるとは驚きだ。県土のピリ辛文化の一面をのぞいた。

 緑の実がなり、完熟すると真っ赤になる唐辛子。県内で作られている唐辛子の加工食品を取り寄せてみると、確かに地域ごとに商品名にも違いが見られる。

◎郷土料理

 「徳山唐辛子」は、ダム湖に沈んだ旧揖斐郡徳山村(現揖斐川町)で作付けされていた唐辛子で、現在は本巣市根尾地区に引き継がれて栽培されている。生産農家の羽田新作さん(84)は「根尾では、昔から唐辛子は唐辛子。徳山村では実のままだと唐辛子、唐辛子を加えた漬物は南蛮漬けと呼んでいた」と振り返る。「各務原キムチ」で知られる各務原市では、キムチ作りに唐辛子が欠かせないが、それは「赤唐辛子」と呼んでいる。

 県の飛騨・美濃伝統野菜でもある唐辛子「あじめコショウ」の栽培が盛んなのは中津川市。生産農家の安保洋勝さん(82)は「この辺りでは古くから唐辛子はカラゴショウ、ピーマンはアマゴショウ」。販売担当の下畑士彦さん(75)もうなずく。ではラーメンに振りかける一般的な"ペッパー"のコショウは−。「コショウはコショウ。特別な呼び方はないよ」と笑う。

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