7/17(金) 6:25
ダイヤモンド・オンライン
長時間のマスク、コロナストレスで急増中の「隠れ酸欠」とは


 新型コロナによる日々のストレス、さらに長時間のマスク着用によって今、気づかないうちに“隠れ酸欠”になっている人が急増しています。“隠れ酸欠”はあらゆる体の不調だけでなく免疫力低下も招く恐ろしい症状です。しかし、新しい生活様式の中、私たちは“隠れ酸欠”とこれからも向き合っていかなければなりません。そこで今回は、治療家の京谷達矢氏の著書『“隠れ酸欠”から体を守る 横隔膜ほぐし』(青春出版社)から、“隠れ酸欠”の原因と予防について解説します。


● “隠れ酸欠”が免疫力を低下させる!

 新型コロナウイルス感染症の流行は、現在いまだ終息していません。疲れやすい、目がかすむ、頭痛がする、朝起きるのがつらい、動悸がする…。最近、このような症状が見受けられたら、それらは体の「酸素不足」が原因かもしれません。

 コロナ禍で、私たちは長期間にわたって強い精神的ストレスにさらされつづけています。ストレスがあると、私たちはストレスから身を守ろうと無意識に背中を丸めることが多くなりますし、また、自律神経のうちの「交感神経」も優位に働きます。交感神経が優位になると呼吸が浅くなるので、酸素を十分にとりこめなくなり、全身が軽い酸素不足におちいってしまうのです。

 実際、私の知り合いのクリニックでも新型コロナの流行以降、患者さんたちの採血をすると、その多くが以前の血液よりも黒ずんでいるようになったそうです。血液中のヘモグロビンは酸素と結びついて鮮やかな赤色になります。血液が黒ずんでいるのはおそらく、ヘモグロビンと結びつく酸素が減っているためでしょう。
 酸素は生命維持のためのエネルギー源です。エネルギー源である酸素が、全身のそこかしこで不足すれば、内臓をはじめあらゆる組織や器官の機能が低下するので、当然、さまざまな不調や不具合が現れます。

 しかも、怖いことに、この酸素不足は免疫力をも低下させます。酸素不足によって免疫細胞の働きが弱まって、免疫機能全体が弱体化してしまうのです。そしてさらに恐ろしいのが、ほとんどの場合、酸素不足状態にある本人に、その自覚がないことです。酸素不足の状態にあるにもかかわらず、それに気づいていない、つまり、「隠れ酸欠」の人が多くいます。ストレスなどによる隠れ酸欠では、酸素の摂取量の減少は毎日、少しずつ進行します。そのため、気づくのがとてもむずかしいのです。

 さらに、最近では多くの方がマスクをしていますが、マスクで鼻と口をおおっていると酸素の摂取量が減ってしまいます。新型コロナによる不安というストレスが体の酸素不足を引きおこし、マスクの着用が酸素不足をいっそう悪化させているのです。そして、このストレスとマスクの挟み撃ちによって隠れ酸欠状態が増幅され、そのことによって肝心の免疫力が低下する事態を招いてしまう恐れがあります。

● “隠れ酸欠”になる原因とは

 “隠れ酸欠”を解消するカギは、「横隔膜」をやわらかくほぐすことです。そして、これは、何もコロナ禍に限ったことではありません。元気に長生きしたいと願っているのであれば、横隔膜をやわらかくし、深い呼吸をすることは非常に重要です。

 加齢にともない、さまざまな不調や不具合、変調に見舞われるようになりますが、それらに共通する根本的な原因は「硬くなり、動きづらくなった横隔膜にある」といっても過言ではありません。そして、この根本原因を取り除くには、硬くなった横隔膜をやわらかくほぐすことしかないのです。

 そもそも「横隔膜」はどのような器官なのか簡単にいうと、呼吸を助ける筋肉です。横隔膜が上下に動くことで肺を動かし、そのおかげで私たちは空気を吸うことができます。

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