始めに言っておくが、オレがPCを触り始めたのはmacからだった。
今時の奴らは知らんだろうが、生まれて初めて買ったPCが名機と
言われたLC-630で、漢字Talk7.5だった。あの頃のmacは楽しかった。
次に買ったのはPowermac9500で漢字Talk7.5.2。今から20年ほど
前だ。macが大好きで、Windowsなんて無骨な悪趣味なもん、誰が
使うもんか、と思っていた。

あの頃のmacには言葉では表せないほど、何か不思議な魅力が
あった。多くの可能性が詰められた夢のマシンだった。ところが
ハードとOSが進化するにつれ、見た目だけはどんどん進化したが、
夢を見させてくれる魅力が段々失われていった。
スペックは上がっていくのに、である。話せば長くなるので、
はしょって言うと、間違った方向に進化していったのである、
ということだ。

ある時期から思い切ってWindowsに切り替えたら、
こっちの方がまだ成長に柔軟性があることと遊べる要素が多い
ことに気づき、気が付いたらオレはmacを捨てていた。当然
後悔はしていない。

あれから20年、macは見た目だけ重視のとても薄っぺらい変な
機械に成り下がっていた。とても気持ち悪くて触りたいという
衝動がおきない。