先日テレビ番組で、関西人が「だし巻き玉子」をおかずにご飯を食べる姿が紹介され、ツイッターでトレンド入りするなど話題となった「だし巻き定食」。関西以外の人たちからは「信じられない」「え、卵焼きメインでなんでご飯が進むの?」など戸惑う声が多く上がった。

それとは反対に、関西で生まれ育った筆者には、だし巻き玉子がおかずとして認識されないことに驚いたが、そもそも関西のだし巻きと関東のだし巻きは作り方からして異なるようだ。

関西のだし巻き玉子がなぜご飯に合うのか? 創業以来「だし巻き定食」を提供し続けている大阪の老舗定食屋や、関西のダシといえば、の「ヒガシマル」にその由来を訊いた。

ダシたっぷり、あっさりした味わいのだし巻き
大阪・天満橋で創業時から60年以上にわたって「だし巻き定食」を提供している「一富士食堂」(大阪市北区)。だし巻き玉子をメインに、ごはん、味噌汁、漬物がセットになったシンプルな定食を求めて、昼時には近隣のサラリーマンやOLが駆けつける。そして夜にはだし巻きを肴にビールを飲む・・・そんな光景が毎日当たり前に繰り広げられてきた。

大阪・天満橋にある「一富士食堂」

同店の店主・加藤さんによると、「関西のだし巻きは、昆布とかつおのダシをたっぷり入れて、塩や醤油も足しますからね。甘くなくてしょっぱい味付け。茶碗蒸しなんかに近い味で、とてもごはんに合います。うちではうどんと同じダシを使ってます」と、味付けの特徴を話す。

「近所のサラリーマンの方々も東京に転勤で行かれて、久しぶりに大阪に帰ってくると『そうそう。この味が向こうにはないねん!』と、うれしそうにだし巻き定食を食べてくださいます」と話すように、おかずとしてのだし巻きが、関西人の食文化に深く根付いていることを日々実感するという。

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