ニューデリー=奈良部健
2021年2月17日 14時00分

 手で食べる文化のあるインドで、手洗いや爪の手入れといった衛生習慣を根付かせようとする日本発のプロジェクトが始まった。その名もヒンディー語で「アッチー・アーダト(良い習慣)」。その取り組みとは――。(ニューデリー=奈良部健)

 首都ニューデリーから東に車で2時間ほど。人口9千人ほどのスラナ村の民家に子どもたちが40人ほど集まった。
 「爪に汚れがたまっている手で、お母さんが(薄焼きパンの)チャパティを作ったらどう思う?」。子どもたちは口々に、「食べたくない!」。
 日本の国際協力機構(JICA)が中心になって1月下旬に開いた出前授業。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1年間の予定で始めた「良い習慣」プロジェクトの一環だ。手を清潔に保つ大切さを直接語りかけるのだという。
 漫画をつくり、SNSでの動画発信もする。爪切りをつくる貝印や、住宅設備大手LIXIL(リクシル)といった日本企業も参加し、自社の製品を配って使い方を教えている。

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