富士市、富士宮市の住宅街でクマの目撃情報が相次いでいます。

体長1メートル程度のツキノワグマとみられていて、富士市は公園を閉鎖するなど住民に警戒を呼びかけています。

車が行き交う富士市の幹線道路。

そこから路地をわずか100メートル入った住宅街で5日午後6時頃、クマが目撃されました。

上村駿太記者「クマはこちらの道を下ってきて、曲がって向こうの方へ行ったということです」

目撃した女性は最初ある動物と勘違いしました。

目撃した女性「車を停めようとしたら、上から下に普通にこう歩いていて、イヌかなと思ったんですけど、飼い主さんがいないことに気がついて」

最初女性はイヌだと思いましたが、歩き方や体つきでクマだと気づきました。

目撃した女性「(Q大きさはどのぐらい?)1メートルぐらいだったと思います。真っ黒でちょっと大きめのイヌぐらい。(近所の人も)普通に飼い犬だと思って声をかけて呼んだと言っていて、危ないですよなんて言ったんですけど。びっくりです」

しかし、クマの目撃情報はこれだけではありませんでした。

5日午前から、富士宮市側でも目撃情報が相次いでいたのです。

中には親子のクマを見たという情報も。

さらに6日朝は岩本山公園付近でも目撃されました。

富士市職員「クマが車を見てびっくりして、また元に戻って行った、この中に入り込んだということですね」

目撃した男性「そうです」

富士市職員「それが10時ちょうど」

目撃した男性「1匹で道路を渡ろうとしている所に出くわした感じです」

市はメールや同報無線で市民に注意を呼びかけ、目撃情報があった周辺や学校周辺をパトロールしました。

富士市環境保全課 後藤卓 主査「大きさは1メートルぐらいという話なんですけど、この周辺でクマと言えばツキノワグマ。人が驚かせたり、びっくりさせると反撃も考えられますので、市としては注意喚起をしながらクマが元の生息地へ戻ってくれればと思っています」

ただこの地域では、これまでにクマの目撃情報はありませんでした。

こちらの写真はおととし富士山側の富士宮市で捕獲されたツキノワグマ。

富士市の富士山側では多くのクマの目撃情報がありましたが、市街地を挟んで反対側に現れることはありませんでした。

クマはどこから来たのか?鳥獣を長年調査・研究してきた県の担当者は。

県自然保護課 大橋正孝班長「移動能力からすれば1日10キロとか平気で動ける動物ですから。だいぶ北の方にはなるんですが、毛無山というのがありますが、そちらの一帯にはクマがもともといるところになりますので、そうしたところから南下してきて出没していることが一番考えられる。活動が活発になってくるのかなとは思います。暖かくなったことで、エサを求めて活発に動く中で低地まで出てきてしまった可能性はなくはない」

午後3時すぎ、富士市は最後の目撃情報があった岩本山公園を閉鎖しました。

市職員「危険なのでここを閉鎖していく形になっている、駐車場を」

7日まで閉鎖を続け、クマがまだ公園内にいないか周辺のパトロールを続けます。

【スタジオ】
もしクマに出くわしたら?県自然保護課の大橋正孝班長に聞きました。

やっては駄目なことがこちらです。

大きな声を出したり、いきなり走り出して背中を向けることはむしろクマを追い詰めてしまう原因にもなります。

素知らぬふりをしながらその場を立ち去る、そっと動くことが大事です。

自分の存在を知らせる鈴やラジオで音を出しながら歩くようにしてください。

特に少し薄暗い夕方や朝が活動時間帯なので注意が必要です。

そして先ほど新たな情報が入ってきました。

午後3時半頃に富士宮市星山の明星山公園付近でも目撃情報があったということです。

テレビ静岡
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b778fa8a3ee9e53f3d68489257d8b571634141a