ZAKZAK2021.5.22
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210522/dom2105220003-n1.html

 「090」で始まる携帯電話番号を使っているのは「おじさんの証」かと、SNS上などでちょっとした話題になっている。20年以上同じ番号を使い続けているような人にはショックかもしれないが、「写メ」「バリ3」「メアド」といったケータイ用語を使いがちな人も要注意だという。

 「自分はもうおじさんなのね」「090ですが何か?」

 SNSでこうした投稿が相次ぎ、「090がおじさんのサイン」とのネット記事にもなった。

 20代で「090」を使っているという投稿もあるが、ITジャーナリストの三上洋氏は「現在でも新規で契約するとき、解約された『090』の番号が使用できる場合はあるが、やはり長く使用している人が多く、おじさんの番号という指摘は概ね当たっているといえるだろう」と話す。

 携帯電話番号が10ケタだった時代には「090」のほか、「010」「020」「030」「040」「080」も使われていたが、1999年1月に11ケタとなり、携帯は「090」、PHSは「070」で統一された。

 その後も携帯の利用者数が増え、「090」が枯渇したことから、2002年に「080」を追加。13年には「070」も携帯に割り当てられるようになった。

 総務省は17年の情報通信行政・郵政行政審議会で「070」の枯渇に備え、9000万番号が未使用の「060」を候補としている。

 20年3月末時点の携帯・PHSの番号使用数は前年度から約1・9%減で、6067万番号が未使用となっている。

一方、総務省は今月19日、大手事業者に限っていた携帯電話の番号割り当てを格安スマートフォン事業者にも広げる方向だ。格安スマホ事業者が大手の通信網に接続するための交換設備を自前で整備することで、番号の割り当てを直接受けられるようにする方向で検討する。

 三上氏は「すぐに060番号が割り当てられるとは思えない。ただ現在割り振られている番号はIoT機器にも使用されるため、将来的に技術革新が進み、番号の使用が増加すると、『080』がおじさんの番号、『090』が高齢者番号と認識されることも十分に考えられる」とみる。

 前出の三上氏は、電話番号だけでなく、「写メ(画像を送受信すること)」「バリ3(通信状況が良好なこと)」「メアド(メールアドレス)」といった用語からも世代が分かるとし、スマホの普及により「携帯(ケータイ)」さえ死語になる可能性もあると指摘した。