関西経済同友会の安全保障委員会委員長を務める鴻池組の鴻池一季(かずすえ)名誉会長は8日、産経新聞のインタビューに応じ、中国が国際社会での影響力を強める姿勢を鮮明にするなか、貿易面などで対中依存度の高さが指摘される関西の経済界は、欧米など幅広い国々との関係を強化すべきとの考えを示した。

鴻池氏は現在の中国について、「分離されていた政治と経済を一体化し、経済によって(国際社会における)覇権を作る姿勢を鮮明にしている」と指摘。「国際世論を無視するような発言」が増大し、「蜜月関係にあった欧州からも、懸念の声が上がっている」との見方を示した。

そのうえで「地域経済、企業にとり、一国に依存するというのは考えねばならない」と語り、関西が持つ中国などアジア諸国との歴史的なつながりを尊重しつつ、「欧州(企業との関係強化)など、バラエティーがあっていい」と述べた。

また対米関係では、大阪府市が誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の運営事業者に米企業の参入が有力視されている現状を「米政府も非常に期待しているだろう」と述べ、実現すれば、米国と関西の関係強化に寄与するとの考えを示した。

2021年6月8日 18時3分
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