新型コロナウイルス感染が深刻なブラジルで開催中のサッカー南米選手権で、集団感染に歯止めがかからない状況が続いている。
大会は東京五輪・パラリンピックと同様に選手らと外部の接触を絶つ「バブル方式」を採用したが、違反事例も発覚。

強行開催を擁護したボルソナロ大統領への批判も高まっている。

南米選手権「コパ・アメリカ」は10カ国が参加して13日に開幕。7月10日まで首都ブラジリアなど4都市で試合が行われる。

しかし、開幕直後から選手やスタッフのコロナ感染が発覚。AP通信によると21日時点で140人と前週の82人から増加した。

主催する南米サッカー連盟は、48時間ごとの検査や無観客開催の措置を実施。「陽性率は下がってきている」とするが、封じ込めには至っていない。

選手らの行動は競技場や宿泊施設などに限る「バブル方式」としたが、チリ選手が外部から美容師を呼んでいたことも判明した。

選手権は共催予定だったアルゼンチンとコロンビアがコロナ感染防止のため開催を見送り、
ブラジルが代替地となったため、地元では「大会が感染イベントになった」との批判が出ている。

世論調査会社ダタフォリャによると、自国開催を後押ししたボルソナロ氏の支持率は先月に24%と任期中の最低を更新した。

米ジョンズ・ホプキンズ大の集計では、ブラジルのコロナ死者は22日時点で約50万5000人と、
米国に次ぐ世界2位。1日の死者は2000人前後で高止まりしている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/112549