iPS細胞 アキレスけんに移植し機能回復 京大のグループ

http://www3.nhk.or.jp/lnews/osaka/20210831/2000050745.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

京都大学のグループは、ヒトのiPS細胞から骨と筋肉をつなぐ「けん」の細胞を作製し、
アキレスけんが傷ついたラットに移植したところ、歩行機能の回復が確認されたと発表しました。

これは、京都大学iPS細胞研究所の池谷真 准教授らのグループがオンラインで会見を開いて発表しました。
骨と筋肉をつなぐ「けん」は血流が少ないため再生能力が低く、患者の体の
別の組織を使うこれまでの治療法も合併症のリスクなどがあるため、
傷ついた場合に治療が難しい組織とされています。

グループは、アキレスけんが断裂したラットにヒトのiPS細胞から作製したけん
の細胞300万個を移植し、歩行機能の変化を調べました。
その結果、2週間後には、細胞を移植したラットは移植していないラットと比べて
歩く際にかかとが2倍ほど高く上がり、健康なラットと同じ程度に回復したということです。

さらに、回復したアキレスけんを詳しく調べたところ、移植した細胞の一部が
アキレスけんにとどまり、歩行機能の回復を促していたということです。
池谷准教授は、「将来的には患者の治療に応用できるだけでなく、
病気の研究にもつながると考えており、さまざまな活用法を検討していきたい」と話していました。

08/31 15:43