2021年12月15日
「ヴィーガン給食」導入した公立学校、絶賛するマスコミに疑問 栄養学的な問題、個人の思想の押し付けは許されるのか?
東京都の公立小学校で「ヴィーガン給食」を導入したとする記事が話題になっています。育ち盛りの子どもにヴィーガンを勧めることは問題ないのでしょうか? 小児科医の森戸やすみさんが検証します。


先日、朝日新聞GLOBE+に「ヴィーガン給食」の記事が出て話題になりました。

「『ヴィーガン給食』取り入れた公立小学校 みんなで食べられ、みんながおいしい」と題されたこの記事は、アレルギーに対応した給食の延長として、八王子の公立小学校でヴィーガン給食を定期的に提供することになったことを紹介しています。

「他の人が食べるものを尊重し、食べるものを自ら選ぶ大切さを知る、豊かな学びの場になっている」と絶賛する内容です。

多くの医療者から批判を受けましたが、何が問題なのでしょうか。

「ヴィーガン」とは? 栄養法ではなく、思想上の立場・主義

「ヴィーガン」とは何でしょう? 記事では肉や魚、卵など動物性食品を一切とらないことと紹介されています。「ベジタリアン」は菜食主義のことで、肉食だけを避けます。

ヴィーガンは完全菜食主義とも呼ばれ、肉・魚・卵・乳製品・蜂蜜も摂りません。医師の間では、十分に注意しないと多くの栄養素が不足しやすいことが知られています。鉄や亜鉛、ビタミンA、ビタミンB2とB12、ビタミンD、DHA、カルシウム、タンパク質などです。

(略)

「呼吸法でがんが治せる」とうたう講師を招いた講習会も子どもたちに

さらに同校では、他にもZEN呼吸法呼吸アドバイザーの椎名由紀氏による講習会も行われています 。
https://www.buzzfeed.com/jp/yasumimorito/vegan-school-lunch

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