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福知山線脱線事故 遺族が大阪で「組織罰」考えるシンポジウム
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220416/2020017844.html

04月16日 18時00分

JR福知山線の脱線事故からまもなく17年になるのを前に、事故を起こした企業の刑事責任を問うことができる「組織罰」について考えるシンポジウムが大阪で開かれました。

シンポジウムは、107人が死亡した平成17年4月25日のJR福知山線の脱線事故の遺族などでつくる団体が開いたもので、大阪・北区の会場にはおよそ50人が集まりました。

刑事政策に詳しい中央大学の四方光教授が講演し、「事故の原因を個人のみに求めると、企業の組織にある問題が温存されてしまう。個人の犯罪より重大な結果を生じさせることがある」として、予防のためにも企業の刑事責任を問うことができる「組織罰」の必要性を説明しました。

また、脱線事故で23歳だった長女を亡くし、団体の代表を務める大森重美さんは「個人が起こす事故の背景には幹部の責任があり、それを追及するためにも『組織罰』は重要だ。被害者の死をむだにしないためにも現状を変えるべきだ」と訴えました。

シンポジウムのあと、大森さんは「脱線事故から17年で風化していくこともやむをえないという思いはありますが、安全で事故のない社会をつくるため、粘り強く活動していこうと、きょう気持ちを新たにしました」と話していました。


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http://soshikibatsu.com/2022/04/07/