岸田首相の政権運営に暗雲が漂ってきた。凶弾に倒れた安倍元首相の国葬実施で求心力を高め、独自路線を突き進むはずが、むしろ世論の反発を招き、内閣支持率は急落。「自民党と反社会的教団」の関係に対する不信感を高めている。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連イベントに祝電を送る程度ではなく、とりわけ教団と濃厚に接触しているのが32人の面々だ(別表)。いわば政権の足を引っ張る「A級戦犯」だが、岸田首相はどう処遇する気なのか。

 内閣支持率は驚くほどガタ減りした。共同通信の世論調査(7月30、31日実施)では51.0%。自民が圧勝した参院選直後の調査から12.2ポイントも下落し、昨年10月の内閣発足以来最低となった。原因は旧統一教会と国葬だ。教団と政界の関わりについて実態解明の「必要がある」は80.6%に上り、「必要はない」の16.8%を大きく上回った。国葬に「反対」も半数を超えた。
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