旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との“濃厚接触エピソード”がボロボロ出ている自民党・萩生田光一政調会長(58)。2009年の衆院選で落選し、12年末の選挙で3年ぶりに返り咲いた翌年ごろに、教団の一風変わった儀式に参加していたとの情報をキャッチした。故安倍晋三元首相の側近で、最大派閥・安倍派でも幅を利かす大物がなんと、教団イベントでヒザをつき“四つん這い”になったというのだ。いったい何のために?数年前まで旧統一教会の信者だった女性が明かした。

萩生田氏との接点が浮上したのは、旧統一教会の関連団体で行われた敬礼儀式、通称「統一礼拝」。一体どんなことをやるのか?17年に教団を脱会した40代女性が明かす。

「立って合掌した状態からヒザをついて祈りをささげます。四つん這いになり、頭を深く下げたら、両ヒジをついて手のひらを上に。そしてまた正座しながら手を合わせ、そのまま立ち上がる。これを1回として、イベントではこの礼拝を1000回繰り返すのが命じられます。13~14年ごろは、大きいイベントが月3度ほど、小さいのは週2~3回としょっちゅうやってました。私も年間50回ぐらい出てました」

この儀式は韓国の時代劇ドラマにも、寺での礼拝シーンでたびたび登場する。当時は東京都下の日野、町田などでもやっていたそうだが、萩生田氏が訪れたとされるのは地元・八王子でのイベント。

「萩生田さんが参加して、私たちと同じように礼拝を1000回やったという話が信者間で広まったんです。ただ、実際その場にいた人に聞いたら、『みんなと一緒に50回ぐらいやって、幹部の人と出ていった』と言ってました。まあ、あのころイベントに出入りしていたなら、礼拝をやらないほうが不自然ですけどね。私が参加した日には、萩生田さんのツレだという若手議員が来ていたのを覚えてます」

時期的には「従軍慰安婦像とかが世間で騒がれてました。13年5月、当時の橋下徹大阪市長が『慰安婦制度は必要だった』と言って、国内外から批判の声が上がったころ」だという。「イベントごとに目的があり、13年ごろは『元慰安婦の韓国人女性たちのために、総計300万回の礼拝を達成せよ』とかでした」。同年4月には、元慰安婦救済をテーマにした「礼拝200万回」の大イベントが韓国・ソウルで開かれ、日本人信者もたくさん参加したという。

萩生田氏と教団の関わりは、国政復帰するまでの3年間にあった多くが明らかになっている。聞けば「萩生田さんは11年ごろ、八王子の高級ホテルなどでセミナーをやっていて、そこにも教団の信者がスタッフで行かされてました」。

若手信者の間では「てっきり教会の信者だと思っていた」という声が上がるほど。「萩生田さんが国会議員に返り咲き、信者の間では『(世界平和統一家庭)連合の力を見せつけた』って話になってました。『元慰安婦への賠償も積極的になるはず』と言う韓国人信者もいました」と元信者は振り返る。

ただ、元慰安婦救済に祈りをささげたわりに、その後の萩生田氏には矛盾した言動も…。

14年3月、政治討論生番組「新報道2001」(フジテレビ)に「自民党総裁特別補佐」の立場で出演。慰安所の設置などを認めたいわゆる「河野談話」に関し「新たな事実が出てくれば、新しい談話を発表すればいい」と私見を述べた。談話の検証で新事実が出てきたら、安倍晋三首相(当時)が河野談話を否定するかのようなこの発言で、韓国政府も「容認できない」と怒らせてしまった。

選挙のために教団を利用していたともとられかねない。ただ元信者によれば「萩生田さんは文鮮明教祖(故人)の親族から直接応援されていて、教団内でも強い力を持つ感じ。信者の間ではそういう認識があった」そうだ。

https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_4410593/