JR東日本がついに開始する「QRコード改札」 狙いと仕組みを完全整理
鈴木 淳也/Junya Suzuki2022年11月18日 08:20

QRコードは「Suica」を置き換えるものではない
多く見られたのが「QRコードはSuicaを置き換えるものなのか? 」という疑問だ。

これは明確に「違う」。

QRコードはSuicaの置き換えではない。あくまで既存の改札システムに「QRコードによるチケットレス乗車」の機能を追加するもので、従来の交通系ICカードや磁気切符はそのまま利用できる。IT用語風にいえば、あくまで「アドオン」の扱いだ。

磁気切符に対応した改札機のメインテナンスや磁気切符そのものの廃棄処理にかかるコストが問題であり、将来的にJR東日本が磁気切符をなくしたいという希望はあると思われるが、「連絡切符など他社の乗り入れにおいて磁気切符の必要性があり、今回の件で磁気切符をなくすという話はない」(JR東日本広報)と説明している。

また、QRコード乗車はあくまで付加機能として用意されるものであり、同社によれば「各駅のご利用状況に応じて適切な台数を設置する予定」という。

組み合わせとしては「IC+QR」「IC+磁気+QR」「磁気+QR」の3つのパターンが考えられ、それに合わせて必要な台数が用意される。

おそらくレーン全体にQRコード読み取り機が設置されるようなケースはなく、多くが心配するような「QRコード読み取り機を設置するとラッシュ時に改札が詰まる」というのはそれほど問題にならないと思われる。
https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/suzukij/1456725.html