与野党の国会議員有志がロシアによる侵攻で停電の影響を受けるウクライナへの越冬支援として発電機を提供する取り組みを始めた。発起人で代表を務める上川陽子元法相は7日、官邸に岸田文雄首相を訪ねて協力を要請した。

首相は「オールジャパンで行うのは非常に重要だ。政府として協力する」と後押しする考えを示した。

プロジェクトは「ウクライナの人々に発電機を送る越冬支援イニシアティブJAPAN」。有志議員のほか超党派の日本・ウクライナ友好議員連盟(会長・森英介元法相)や経団連、日本財団が参加する。

多くの国会議員らに支援を呼びかけ、ウクライナ正教のクリスマスである来年1月7日に間に合うよう発電機2機を届ける計画だ。

10月にウクライナの最高会議(議会)の議員団5人が来日した際には、友好議連などと会談し、復興支援の必要性と発電機の提供を訴えていた。

上川氏は首相との面会後、記者団に「温かい気持ちと、暖かい発電機で冬を越えられるようにしたい」と強調した。

政府も越冬支援として約257万ドルの緊急無償資金協力の実施を閣議決定しており、発電機や太陽電池を備えた照明器具を供与する。〔共同〕

日本経済新聞 2022年12月7日 17:04
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD078P00X01C22A2000000/