ホテルオークラ東京(東京都港区)の建て替えに伴い、出店場所をホテル内の片隅に追いやられたのは不当だとして、高級すし店「久兵衛」がオークラに1000万円の損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は16日付で、久兵衛の上告を退ける決定をした。訴えを退けた一、二審判決が確定した。

 久兵衛側は、オークラが店舗の位置について協議する義務を怠り一方的に指定したため、アーケードの片隅に追いやられ信用や名誉を傷つけられたとして2018年に提訴した。
 しかし、21年の一審東京地裁判決は「オークラが義務を負うとは言えず、協議したとしても店舗の位置が希望通りになったかは判然としない」として損害を認めなかった。二審東京高裁では、久兵衛側が出店場所に関する控訴を取り下げ、賃料を巡る訴えのみ継続したが退けられた。

時事通信 2023年02月17日17時21分
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