17日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げを予定していた新型ロケット「H3」が発射を「中止」。その後に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行った会見をめぐり、SNSなどで論争が起きている。

話題となっているのは、会見に臨んだJAXAの岡田匡史プロジェクトマネージャーと共同通信社記者のやりとり。

JAXA岡田氏が一貫して発射できなかったことを「中止」と説明したのに対し、記者は「一般にいう失敗なんじゃないか」と繰り返し問い続け、最後に「わかりました。それは一般に失敗といいます。ありがとうございます」などと突き放すように切り上げた。

この場面がネットで拡散、テレビや新聞でも報じられたことから、《この記者は何様なのだ》、《何を聞きたいのかな。文系記者なのかな。理系であれば、なるほど、大事にならずに済んで良かったと思うはずだが》、《「失敗」と書きたいがための質問? それよりも、これからどうするという方が大事でしょ》、《科学・化学を知らないんじゃないかな》などと疑問や批判の声が上がった。

打ち上げ「中止」なのか「失敗」なのか……SNSでは識者らが、JAXAの「話法」に問題があると指摘している。太平洋戦争で当時の日本軍大本営は、作戦失敗による退却や撤退でも「退却」「撤退」とは呼ばず「転進」を使った。部隊の「全滅」は「玉砕」と表現した。これらは言葉を操作して組織のメンツを守る話法で、当時の新聞やラジオはこうした大本営発表をタレ流した。

今回批判された記者は、JAXAの“大本営発表”のような説明に納得が行かず、執拗に食い下がったとも取れる。今どき、会見の様子はネットですぐに拡散される。発信する側は、訴えたい部分を都合良く簡単に切り取ることも可能だ。JAXAの会見も、記者の最後のひと言「わかりました。それは一般に失敗といいます。ありがとうございます」だけが切り取られて拡散された一面もある。

ロケット本体そのものが破壊されずに済んだのは何より。22年ぶりの新型ロケット。コンピューターソフトが更新されるたび、ちょっとした「バグ」(瑕疵)が起きている状況を考えれば、「超」がつく精密機器の集合体でもあるロケットの発射が、むしろ大事故を起こす直前に「制御」されたのだから。

JAXAは「できるだけ早く(トラブルの原因を)究明して打ち上げに臨みたい」とし、予備期間の3月10日までの打ち上げを目指すというが、H3ロケットの開発費はすでに2千億円を超えている。

日刊ゲンダイ 更新日:2023/02/19 06:05
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318972

★1:2023/02/19(日) 08:41
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H3ロケット発射「失敗」を「中止」と…JAXAが一貫した“組織のメンツを守る”話法★6
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