●早稲田大学はどんな雰囲気?
ワセダと言えば「在野精神」、早大生と言えば「バンカラ」とされてきた校風は、すでに遠い過去の話。そもそも、「“バンカラ”ってゲタを履いている人のこと?」というくらいの認識の学生が多数派で、意味を正確に理解している人は絶滅危惧種。キャンパスを眺めてもミッション系大学のようなおしゃれな学生がたくさんいるし、「放任教育」の退潮とともに「学校の勉強」に勤しむ学生も増えてきた。

ただ、本質は昔と大きく変わってはいない。「早稲田らしさとは何か?」と学生に聞くと、「多様性」「バカさ」と返ってくることが多いのが、その証拠だ。どんな発言やふるまいをしても、許される寛容な空気がそこにある。

人前で格好つけて、自らをよく見せようとするよりも、むしろ自虐して笑いを取る美意識がある。さらに、そういった早稲田イズムに対して、同じ学生から「東大・慶應よりも下の自覚があるから、わざとバカぶって目立とうとしてる」など批判の声があがるところも、何とも早稲田らしい。

●慶應義塾大学はどんな雰囲気?
要領領よく単位を取り、就活の情報を集め、優良企業に就職していく慶應生は、自分の目標に向けて、割り切った行動ができる合理主義者だ。コミュニケーション上手で、洗練されたふるまいをするのも特徴。相手の言わんとしていることや、求められていることをすぐに察するし、人と意見が違ったとしても、うまく自分の主張を伝える能力に長けている。まるで社会人と話しているかのよう。

このような要素が相まって、慶應生は世間から「スマート」と呼ばれる。自分を格好よく見せようとする傾向にあり、必死な姿を見せたがらない。あまり謙遜はせず、プライドが高いのはたまに傷。自尊心を隠し切れずに、慇懃無礼になっているタイプも見かける(たいてい本人は気づいていない)。ただし、これらは三田生の特徴で、日吉生の場合は食堂ではワイワイはしゃぐなど、ふるまいが無邪気で子どもっぽい。

一般的に、慶應生はチャラいともイメージされるが、一部の人(強烈にハデな「EXILE系男子」は存在する)が目立つだけで、大多数はフツー。そういったイメージで見られることを、本気で嫌がっている学生は少なくない。とはいえ、姿勢よく颯爽と歩く学生が多く、自信とプライドを感じさせる。

●上智大学はどんな雰囲気?
もともと人文系の学部が中心だった上智大学で、女子が男子の数を上回ったのは1990年代のこと。現在は6割を女子が占めていて、いろんな意味で完全に女性上位の状況。知力、行動力、親の財力と、いずれの側面から見ても、男女の平均値にけっこうな差があることは誰もが認めている。特に外国語学部、文学部、総合人間科学部、国際教養学部においては圧倒的に女子パワーが強い。

女子学生は、カトリック推薦や指定校推薦で、上智を第一志望として入学したケースが多い。お嬢さま系女子大生のような浮世離れタイプや、難関国立女子大生のようなガリ勉タイプは少ないものの、その大半は資産家やインテリ家庭の娘たちで、さほどの苦もなく高校まで学年トップクラスだったりした才媛タイプ。

他大学では慶應の女子の階層に近いが、「社会的成功よりも自分の興味を優先させる余裕ぶり」では、上智のほうがやや上かもしれない。「本当に勉強が好きでまじめなタイプと、遊んでるようで要領よくこなすタイプの子がいる。どっちも気は強いけど」(外国語学部生)。

対する男子学生は、国立大や早慶落ちの入学者が多い。難関大生としてのプライドは高いのだが、「スマートで落ち着いている」と褒めるには頼りなさのほうが気になるひょろひょろタイプがいっぱい。女子学生ばかりが脚光を浴びていることも「やさしく」受け入れている。NGO的な社会活動の新分野を切り拓いたり、独立独歩の職業人生のために動きまわったりするような活発な男子学生もたまにいるのだが、大半は安全安定志向に生きる優等生だ。

●国際基督教大学はどんな雰囲気?
全体的にはすくすく育ちの優等生が多い。慶應SFCとの併願者が多く(難関国立落ちも多いが)、個人主義的な傾向の強さは上智大生とも似ているが、よりキャンパス内で完結しがちなせいか、さらに純粋培養型でスレていない。

学び好きで、図書館の一人当たり貸し出し冊数は全国平均の約5倍とも。「外見はとっつきにくそうでも、すぐに仲良くなれる」「マイノリティーに対して寛容」「無理に同化しなくていいという、いい意味での個人主義」など、学生同士の団結が強い。上下関係の意識も薄く、先輩にタメ口で話す人も多数(特に内部生)。

※以下リンク先で
ダイヤモンド・オンライン4/27(木) 6:02
https://news.yahoo.co.jp/articles/706cd9a93131d0f6b1cae189aa8fbcda9acd9080?page=1