コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」が、埼玉県内の高校で広がりを見せている。
部活をつくって全国大会に出場したり、eスポーツに特化した教育を行う学校が増加。
生徒のコミュニケーション力を養うのに効果的との声も聞かれる。(杉原雄介)

国際学院高校(伊奈町)の情報処理室の一角。授業用より高性能なパソコンとゲーミングチェアが並び
生徒たちが「周り見ろ」「ナイス」などとしきりに声を掛け合いながらゲームに熱中している。
eスポーツ部の専用エリアだ。
 同部は二〇二〇年に同好会として誕生。大会出場などの実績が認められて今年から部に昇格し、予算も増えた。
現在は男女二十人以上の部員が所属し、全国大会の本戦進出を目指して日々腕を磨いている。

全国大会の種目となっている「フォートナイト」や「ロケットリーグ」などのゲームはチーム戦で
仲間同士の連携が勝利の鍵を握る。顧問の亀井真也教諭(35)は「eスポーツでは友達と作戦を練り、励まし合うという
スポーツと同じような経験ができる。部員も最初はおとなしい子が多いけど、だんだん後輩の面倒を見るように
なるなど、他者とのコミュニケーションが取れるようになる」と部活としてeスポーツに取り組む意義を語る。

部員たちはゲームを通じた仲間との交流も楽しんでいる。eスポーツをするために国際学院への進学を決めたという
二年の福沢莉王(りお)さん(16)は「中学までは家で一人でゲームをしていたが、部活でみんなで騒がしくやるのがいい」と笑顔。
同じく二年の渡辺颯(りゅう)さん(16)も「部活で仲間と話すようになり、人間関係の苦手意識がなくなった」と精神的な成長を実感している。

続きは東京新聞 2023/06/14 8:18
https://www.tokyo-np.co.jp/article/256535