※9/26(火) 9:20配信
西日本新聞

 西九州新幹線(武雄温泉-長崎間)は開業から1年を迎えたが、佐賀県内を通って博多や関西方面と結ぶ新鳥栖-武雄温泉の区間は、整備方式もルートも決まっていない。整備方針を巡る国と佐賀県の考えの隔たりは大きく、両者の協議は今年2月を最後に途絶えたままだ。ただ、新幹線沿線のにぎわいが続く中、行き詰まった状況の打開を求める声が佐賀県内でも高まりつつある。国と対峙(たいじ)してきた山口祥義知事の姿勢の変化が注目される。

 「条件次第だが、議論の余地がある」。20日、佐賀県庁。記者団の取材に応じた山口知事は、新鳥栖-武雄温泉をJR佐賀駅から約15キロ南の佐賀空港付近を通るルートで結ぶ案について、こう述べた。強硬な姿勢がやや軟化したのではないか-。関係者の間に臆測を呼んだ。

 この区間は当初、国が在来線と新幹線を直通できる「フリーゲージトレイン(軌間可変電車)」を計画し、佐賀県も容認。その後、国が技術的な理由などで計画を断念し、一般の新幹線と同じ「フル規格」で佐賀駅を通るルートを推すようになった経緯がある。国の案に、佐賀県は博多までの在来線特急がなくなる懸念や多額の費用負担から反対の立場を貫いており、議論は進展してこなかった。

 だが、「恩恵」を受ける新幹線沿線とは対照的な停滞した状況に、いら立つ声が公然と上がり始めた。8月末、県市長会が県に対し、国との早期合意を求める要望書を提出。嬉野市の村上大祐市長は「県のビジョンを示してもらわないと、長期の都市計画などが立てられない」と訴えた。9月の県議会一般質問では、3日間で5人が新幹線について知事の考えを尋ねた。

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