海底を埋め尽くす、丸い石のような物体。その正体はゴルフボールだった。

「おびただしい数だった」海に潜り回収作業
日本有数の観光地、沖縄県の宮古島。
11月10日、その美しい海に潜ると、泳いでも泳いでもゴルフボールは海底のいたるところに沈んでいた。

若林泰介さん:
おびただしい数だったんですよね。あの海はゴルフ場がある海なんです。すぐ隣、崖を登ったところにコースがあるんですよ。

動画撮影箇所の海沿いにはゴルフ場があり、そこから飛んできたボールが、どんどん海にたまっている状況ではないかと推測する。

宮古島の海を守るため、男性は仲間たちと海に潜ってゴルフボールの回収を試みた。

約1時間の回収作業により、袋の中はボールでぎっしり。その数は529個にのぼった。中には変色し、かなりの期間放置されていたと思われるボールもあった。

ボールはカゴいっぱいに入っていたが、それでも回収できたのはほんの一部だという。

専門家は海洋生物への影響を指摘
若林泰介さん:
(まだ海には)私たちが回収した場所で5000個くらいはある。

まだ海に沈んだままの大量のゴルフボール。海洋生物にくわしい専門家は、残されたボールの危険性をこう指摘する。

Ocean Life Community14 宮内幸雄さん:
ある程度、時間がたつと劣化するし、劣化すると同時に有害物質が流れますね。やはり海洋生物に対して、いろいろな害が生じてくるのではないかと思います。

宮古島のゴルフボールをめぐっては、2022年11月、海に向かってゴルフボールを打ち込んだ70代の男性が、廃棄物処理法違反の容疑で書類送検され、2023年4月に罰金30万円の略式命令を受けた事例もある。

宮古島の海沿いにあるゴルフ場は、FNNの取材に対して、「年に1回清掃活動を行っていて、今後も続けていく」としている。

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FNN 2023年11月30日 木曜 午前7:10
https://www.fnn.jp/articles/-/622726