バングラデシュのDept. of CSE BRAC Universityなどに所属する研究者らが発表した論文「Analyzing Musical Characteristics of National Anthems in Relation to Global Indices」は、国歌の音楽的特徴が国民の心理や行動パターンに与える影響について調査したものだ。

国歌は、国民が幼少期から最も頻繁に聴く曲であり、人々の心理的特性を永続的に形作る可能性がある。
そこで、研究者らは169カ国の国歌のMIDIデータを収集し「Music21」と「pretty-midi」というPythonライブラリを用いて、メロディの輪郭やピッチ、ビート、テンポ、音符の強さ、音符の長さ、休符の長さ、拍子の変化などの音楽的特徴を抽出した。

一方、世界人口レビューのWebサイトから、世界平和度指数や世界自殺率指数、世界犯罪指数、世界幸福度指数、世界人間開発指数のデータを収集。
国歌のクラスタと各指標のクラスタとの相関分析を行った。

分析の結果、国歌の音楽的特徴と自殺率、平和度、幸福度との間に強い相関が見られた。
特にテンポが速い国家は、平和度は低いが自殺率も低く幸福度が高い結果を示した。

具体的には、低いピッチや高いテンポ、強いビート、短い音符の長さ、長い休符の長さなどの特徴が、自殺率が低い国と関連していた。
高いピッチや非常に高いテンポ、非常に強いビート、短い音符の長さ、長い休符の長さなどの特徴が、幸福度が高い国と関連していた。

やや低いピッチや強いビート、低いテンポ、短い音符の長さ、長い休符の長さ、少ない拍子の変化などの特徴が、平和度が高い国と関連していた。
一方、犯罪率や人間開発指数との関連性は小さかった。

全文・画像は
https://news.yahoo.co.jp/articles/bd0b13866c218bbc30fb51d6314914f31915ef63

2024/4/19(金) 8:05
[ITmedia NEWS]