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5月18日 5時06分
北朝鮮情勢が大きく動き出す中、16年前に帰国を果たした拉致被害者の地村保志さんが地元の支援組織の会合に出席し、「今が拉致問題を解決する最大のチャンスだ」として、日本政府の主体的な取り組みを求めました。

地村保志さんは、昭和53年、福井県小浜市で妻の富貴恵さんとともに北朝鮮に拉致され、平成14年の日朝首脳会談の後、帰国を果たしました。

17日夜、小浜市で開かれた支援組織の会合に出席した地村さんは「帰国して16年になるが拉致問題は進展していない。この問題を認識している人も少なくなっている」と危機感を訴えました。

そのうえで、北朝鮮情勢が大きく動き出していることに触れ、「一連の動きがある中でも、北朝鮮は『拉致問題は解決済み』という姿勢を崩しておらず油断できない。私は署名活動などを通じて解決に協力したい」と話しました。

地村さんは来月から、市内の小中学校に出向いて拉致問題のことを子どもたちに伝える取り組みを始めるということです。

会合の後、地村さんは、今の情勢について「帰国後の16年間の中でこのような情勢になったのは初めてであり、拉致問題を解決する最大のチャンスだと思う。アメリカや韓国の協力を得ながらも、日本政府が主導して解決してほしい」と求めました。