兵庫県は27日、瀬戸内海に春の訪れを告げるイカナゴのシンコ(稚魚)漁の解禁日が3月5日に決まったと発表した。今期は産卵の遅れで成育状況が悪く、不漁が予想されるため、解禁を昨年(2月26日)より1週間遅らせた。午前6時10分から網入れが行われる。

 シンコは砂糖じょうゆで甘く煮た「くぎ煮」や釜揚げなどに調理され、関西で広く親しまれている。

 27日に漁業者が大阪湾と播磨灘で試験操業を行い、くぎ煮の適正サイズ以上になる時期を予測。今年は不漁が予想されており、資源保護のため解禁サイズを例年(体長35ミリ)より3ミリ大きい38ミリ以上に設定した。終漁日は今後の漁獲状況をみて決めるが、漁期も短縮される見通し。

 県によると、シンコの漁獲量は平成25〜28年は1万〜1万2000トン台で推移。しかし、29年は1001トン、昨年は1621トンと大幅に減少した。県立水産技術センター(明石市)は今年、播磨灘や大阪湾のシンコ漁について、3年連続の不漁を予測していた。

産経新聞 2/28(木) 9:05
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190228-00000515-san-l28