7/10(金) 21:35配信
朝日新聞デジタル

埼玉県八潮市の全小中学校に給食を提供する東部給食センター=埼玉県八潮市新町

 埼玉県八潮市の小中学校の給食で病原大腸菌による食中毒が発生し、児童・生徒ら3453人が下痢や腹痛などの症状を訴えた問題で、給食に出された海藻サラダから病原大腸菌O(オー)7が検出され、これが食中毒の原因となったと、検査をした県が断定したことが10日、わかった。市は給食を停止し、弁当持参に切り替えているが、8月7日の1学期終了まで継続する。

 県食品安全課によると、市内15の全小中学校の給食を作る「東部給食センター」(同市新町)が6月26日に提供したメニューの一つだった海藻サラダと、発症した児童・生徒の便からO7が検出されたという。

 県は、乾燥した海藻サラダを給食前日に水戻ししたままにし、加熱処理をしていなかったことに問題があった、とみている。同センターは「被害者に対して申し訳ない。海藻サラダは当日にお湯で戻すなど作業を見直し、再発防止に努めたい」としている。

 八潮市教育委員会によると、先月29日に全児童の生徒の5・8%にあたる377人が欠席し、発生から2週間近くたった10日も下痢などによる欠席は29人いる。同センターの営業停止処分は4日に終わったが、「児童・生徒の心のケアなど、ただちに給食を再開できる状況にない」という。

 市教委は同センターと補償金などの交渉を行うほか、近く同センターと合同で保護者説明会を開く予定だ。

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