[ニューデリー/ワシントン 8日 ロイター] - インド政府は、「クアッド(QUAD)」と呼ばれる日米豪印4カ国の協力体制に基づき、インドの新型コロナウイルスワクチン生産能力拡大への資金援助を呼びかけていたことがわかった。インド政府関係筋がロイターに明らかにした。

「クアッド」は中国の影響力拡大に対抗する非公式な枠組み。

関係筋によると、大量の国産ワクチン供給で存在感を強めている中国に対し、「クアッド」は、世界のワクチン接種拡大に向けた取り組みを一段と加速させている。中でも世界最大のワクチン生産国であるインドは、この取り組みにとって最適の位置にあるとした。
米国務省の報道官はコメントの求めに対し、インドからの資金援助要請や中国への言及はしなかったが、米政府は世界のワクチン接種・製造・配送に深く関与していると述べた。

関係筋の1人によると、「クアッド」はすでに、世界のワクチン接種を巡り数回の会合を重ねている。「インドは、『クアッド』が生産拡大のため資金援助を行うと予想している」と述べた。

また別の関係筋は、2月にオンライン会合を行った際、「代替の医薬品サプライチェーンの構築を奨励する、すなわち中国への依存度低下につながる」方策について話し合ったことを明らかにした。

Reuters 2021年3月8日7:08
https://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN2B00Y2