自民党は10日、選択的夫婦別姓制度を議論するワーキングチーム(WT)を設置すると発表した。
国民の関心の高まりを受け一定の方向性を出す。今月下旬の初会合に先立ち、
WT幹部の男性議員のみで論点を整理する方針で、女性の視点を欠く「密室」での議論の進め方に批判が出そうだ。

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 WT座長には石原伸晃元幹事長、事務局長に西村明宏氏が就く。
この2人と党内の関連部会長の冨岡勉、奥野信亮両氏の計4人であらかじめ論点をまとめる。

 下村博文政調会長は10日の記者会見で「ニュートラル(中立)な方に幹部になってもらった」と話し、
女性議員が論点整理に加わらないことに理解を求めた。
党内や国民の間に多様な意見があることを踏まえ「拙速な議論はしない」と、期限を設けずに検討する考えを示した。
 選択的夫婦別姓を巡っては、昨年末の第5次男女共同参画基本計画策定の際に党内で議論が紛糾。

政府原案では、民法の夫婦同姓規定により96%の女性が結婚で姓を変更している現状に触れていたが、
党内の慎重意見を踏まえ、この部分や原案にあった「選択的夫婦別姓(別氏)」の文言が削られるなど記述が大幅に後退した。(川田篤志)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/90717

■参考
・選択的夫婦別姓、賛成69% 50代以下の女性は8割超
https://www.asahi.com/articles/ASN1W65V0N1WUZPS002.html

・選択的夫婦別姓、賛成74% 未婚者の65%が旧姓希望
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO56060170W0A220C2000000/

・2022年卒就活生男子の47.8%、女子の52.8%が「選択的夫婦別姓」を希望。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001375.000002955.html

・選択的別姓「賛成」5割超 自民支持層は評価割れる―時事世論調査
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011500849&;g=pol