住友化学とクボタは11日、コメを低コストで生産する手法の確立を目指し共同実験に乗り出した、と発表した。苗を栽培してから植える一般的な手法と違い、種籾を鉄の粉でコーティングしてから水田にじかまきする手法を確立する。住化が開発した品種や農薬とクボタの農業機械や栽培技術を組み合わせて、2〜3年後には現状より4割以上安い、60キロ当たり6千〜7千円の生産コストを目指す。

 住化が開発した品種で、単位面積当たりの収穫量が多く、じかまきしても倒れにくい「コシヒカリつくばSD1号」の種籾を、クボタの技術でコーティングする。山形県と兵庫県にあるクボタ運営の農場(計1・95ヘクタール)で栽培。住化の農薬や肥料に加えて、栽培で得られたデータを蓄積し、分析できるクボタのITシステムや専用の農機も活用する。

 生産したコメはレストランなどに販売するほか、輸出も視野に入れる。住化が農家に栽培法を教え、生産委託することも検討する。

http://www.sankei.com/smp/economy/news/170711/ecn1707110041-s1.html