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京都府宇治市にある世界遺産、平等院にある平安時代の菩薩像が、極楽浄土から死者を迎えに来るいわゆる「来ごう」の姿を表していたことがわかり、平等院では寺院の歴史を知るうえで貴重な発見だとしています。

平等院は境内にあるたっちゅうに伝わる平安時代の菩薩像「木造聖観音菩薩立像」の修復を進めてきました。
その結果、この像について、衣の部分が前から風を受けてたなびくような形に彫られていることや、現在はほぼまっすぐに置かれていますが、衣のすその一部が台座に入り込んでいることなどから、もともとは前に傾いていたことなどがわかったということです。

このため菩薩像は阿弥陀如来に付き従って極楽浄土から死者を迎えに来るいわゆる「来ごう」の姿を表したものと見られるということで、立ち姿で来ごうを表した菩薩像は珍しいということです。

平等院は、菩薩像がかつては本尊で国宝の「阿弥陀如来坐像」とともに置かれていた可能性もあるとして、寺院の歴史を知るうえで貴重な発見だとしています。

平等院の神居文彰住職は「多くの人に見てもらい、命をめぐる表現がどういうものであったのかを考えるきっかけにしてほしい」と話しています。

10月6日 17時28分