TBSラジオが29日、来季2018年にナイター中継から撤退すると発表した。東京・赤坂の同局内で行われたTBSテレビなどとの合同の定例社長会見で、入江清彦社長が「1952年からプロ野球中継をしてきました。今年度で終了することにしました」と明かした。

AMラジオ局では、プロ野球のシーズン中は夜の時間帯をナイター中継を軸にした編成にすることが一般的で、異例の決断と言える。その反面、同じカードを複数の局が共通して放送することもあった。こうした状況を踏まえ「リスナーの多様なニーズに応える」ことを理由にナイター中継から撤退する。

日本シリーズ、クライマックスシリーズのような注目度の高い試合についても「言い切れませんが、その(中継をする)体制もとれなくなっていますし、いいとこどりをするのはどうなのかと思います」とし、プロ野球公式戦すべてを中継しない方針だとした。

同局は2010年にデーゲームが増えたことを理由に土日に野球中継を行わなくなった。入江社長は「そのあたりから、同じカードを同じエリアで横並びで放送するのはマーケット拡大、TBSの選択肢としてどうなのか、という疑問を持って議論をしていたのは事実です」と数年間検討し続けていたと明かした。

TBSラジオのナイター中継は1952年に始まり、「エキサイトベースボール」のタイトルで親しまれている。ネットワーク各局には、プロ野球団が本拠地を置く地方局もあり制作で協力していけるかどうか、「最終的に調整していく」とした。

なお、文化放送、ニッポン放送は10月の定例社長会見で、ともにプロ野球中継の継続を明言している。

配信11/29(水) 15:27
デイリースポーツ
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