自民党の憲法改正推進本部は20日、論点整理をまとめましたが、焦点の「自衛隊の明記」は、戦力の不保持などを規定する9条2項を維持するかどうかで意見が分かれ、両論の併記にとどめました。推進本部は年明けに議論を再開し改正の方向性を打ち出したいとしていますが、意見の隔たりは大きく、意見集約には時間がかかることも予想されます。

自民党の憲法改正推進本部は20日、ことし最後となる会合を開き、衆議院選挙の公約にも掲げた4つの項目について論点整理をまとめました。

このうち焦点の自衛隊の明記については、今の9条1項と2項を維持したうえで自衛隊の存在を規定する条文の追加にとどめるべきだという意見と、戦力の不保持などを規定する9条2項を削除し自衛隊の目的や性格をより明確化する改正を行うべきだという意見に分かれているため、両論の併記にとどめました。

推進本部は、年明けできるだけ早く議論を再開し改正の方向性を打ち出したいとしていますが、党内の意見の隔たりは依然として大きく、本部長を務める細田前総務会長も「みんなが賛成して支持するような案でなければならない」として、丁寧に意見集約を進める考えを強調し、方向性を示すまでには時間がかかることも予想されます。

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