【モスクワ=黒川信雄】ロシア外務省のザハロワ報道官は28日、日本が北朝鮮の脅威に対抗するため導入を決めた米国製の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」をめぐり、日露の平和条約締結交渉などに悪影響を及ぼすとの見方を示した。インタファクス通信が伝えた。

 ザハロワ氏は会見で、日本側の動きは北東アジア地域の平和と安定に寄与しないとの見方を示し、日露間の安全保障分野における信頼醸成や、平和条約締結交渉に「否定的な影響」を与えるとの考えを示した。

 イージス・アショアをめぐってはラブロフ外相が11月、モスクワで河野太郎外相と会談した際に、ロシア、中国の封じ込めに利用されるとの考えを示唆。米国が日本に運用を任せることはないとの見方も示すなど、同地域での米国の影響力拡大につながりかねないとして強く牽制(けんせい)していた。

配信2017.12.28 23:55更新
産経ニュース
http://www.sankei.com/world/news/171228/wor1712280048-n1.html