2キロ台の痩せ細った秋サケを手に、「型のいいサケが欲しいという声は多いが、小ぶりが中心」と話すカネシメ高橋水産の担当者
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■過去20年で最低

 道内の今季の秋サケ定置網漁で、魚体が記録的に小さい状況が続いている。研究機関によると、過去20年の1匹当たりの平均重量は約3.6キロだが、今季はほぼ3キロちょうどで、比較可能な1998年以降では最低となっている。

 漁獲匹数は平成で最低だった前年より増えているが、魚体が小さいことなどから単価と漁獲金額は前年を下回り、関係者の表情はさえない。
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過去20年と今季の平均重量
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■4キロ超は1割のみ

 「2・7」「2・9」「3・1」―。19日朝、札幌市中央卸売市場。秋サケが1匹ずつ入った発泡スチロールに、マジックで重量(単位はキロ)が書かれている。「今年は痩せ細った2キロ台が目立つ。『いいサケだ』という仲卸さんの声は全然聞かれないね」。競り人がため息交じりに話した。

 水産卸大手のカネシメ高橋水産(札幌)によると例年、上場するサケは3キロ台が5割ほどで、2キロ台が1〜2割、4キロ超が約3割。だが今季は3キロ台は例年並みながら、2キロ台が4割、4キロ超が1割と逆転した。

■過去20年の平均は3.6キロ

 道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭)が、全道の漁獲データから算出した10月10日現在の1匹当たり平均重量は3・01キロ。現在の手法で統計を始めた98年から2017年までの同時期の平均3・61キロを大きく下回る。

 同水試は「主体となる4年魚の多くで、例年より成熟が進んでいない」とする。

道内の定置網で漁獲された秋サケの1匹当たり平均重量
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10/22(月) 12:24
北海道新聞
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