スガーリン:スターリンを連想させる菅首相の独善的な歩み 


相に就任してからの数ヶ月の間に見られる菅義偉首相の強権的なやり方が、旧ソ連の指導者スターリンと比較され、
「スガーリン」という呼び名が広まっている。ツイッターに初めて「スガーリン」のハッシュタグが現れたのは10月だが、
最近、毎日新聞が掲載した記事によれば、「スガーリン」という菅首相のニックネームは、辛辣なネットユーザーが使っているだけでなく、
役所内でも本人のいないところで用いられているのだという。


ロシア極東研究所のワレリー・キスタノフ日本研究センター長は、「スプートニク」からのインタビューに応じた中で、
日本では独裁者としてのネガティブなイメージが強いスターリンとの比較は、当然ながら菅首相にはプラスにならないと指摘する。

「もちろん、菅首相は権威主義的という意味ではスターリンにはほど遠いですが、独善的な首相のやり方は当然、不満を呼ぶものです。
日本では、あらゆる問題を協議にかけた上で、そこから妥協点を見出すというのが伝統的なやり方だからです。

一方、新型コロナウイルス感染拡大対策に関する菅首相の対応にも不満が噴出しています。
とりわけ、「GoToトラベル」キャンペーンの停止をなかなか決断できなかったことなどです。

この事業により、国内旅行をする人が増え、それにより感染が拡大し、結果として東京を始めとする複数の都市で緊急事態宣言を発令することになったのです。
現在、日本のコロナの感染状況はかなり厳しく、このことが社会の緊張と政府への不満に繋がっているのだと思います。

1月9日から10日に共同通信が実施した世論調査の結果によれば、日本人は、外国人観光客がコロナウイルスを日本に持ち込むことを恐れており、
80%の回答者が東京オリンピックの中止または延期を支持していることが分かっています。

また、9月には60%だった菅首相の支持率が40%にまで急落したのは、 首相の政策への不満、
世論や権威ある学者たちの意見に耳を傾けようとしないことによるものです。これにより首相の評判は下がったわけですが、おそらく首相自身、これに気づいているはずです」。

ソーシャルネットワークやメディアで、「スガーリン」という呼び名が広まったのは、菅氏が新たな首相に選ばれた秋の初めごろからだが、
赤を背景に「国民のために働く」というコピーが書かれた菅首相の姿を映した自民党のポスターもこのイメージづくりを後押しすることとなった。

このポスターは、赤いソ連国旗をバックしたスターリンのポスターによく似ているのである。
https://jp.sputniknews.com/politics/202101208092794/

https://pbs.twimg.com/media/EkWSnsuUYAAoUmj?format=jpg