夜間に暗い道を運転するドライバーに積極的にハイビームを活用してもらおうと、兵庫県警三田署(同県三田市)が呼び掛けに力を入れている。その一環として、市北東部にある県道の一部をモデル路線に指定した。ただ、市街地や幹線を除き、市内の道路は街灯が多くないため、同署の担当者は「モデル路線だけでなく、『夜間は常にハイビームを使う』というように意識を変えてもらいたい」と訴える。(喜田美咲)

 ハイビームは前照灯(ヘッドライト)を上向きにした状態で、下向きにする「ロービーム」が約40メートル先まで照らすのに対し、約100メートル先まで照らすことができる。道路交通法では、夜間の走行は基本的にハイビームを使い、対向車とすれ違う際や前の車に追い付いた時は、ロービームに切り替えるよう定められている。

 しかし、同署の担当者によると、レバーのこまめな切り替えが面倒だったり、切り替えを忘れて対向車に迷惑を掛けてしまうという意識があったりし、ドライバーにはまだまだハイビームの使用が浸透していないという。実際、「対向車のハイビームがまぶしいのでどうにかしてほしい」といった声が署に届いたこともあった。

 ただ県内では、ハイビームを使っていれば、防げた可能性のある事故も少なくない。県警によると、2016年?20年、薄暮から夜間までに一般道で起きた人対車両の死亡事故のうち、約35%が照明のない場所で起きた。

 三田市内でも17年8月の未明、市北東部の県道で、近くに住む90代の女性が車にはねられて亡くなった。この時、運転していた男性はロービームで走行していた。いずれも、ハイビームを使っていれば、事故を回避できたかもしれないという。

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 こうした状況を改善するため、県警はこのほど、各署ごとに「ハイビーム活用路線」を指定。三田署管内では、17年に死亡事故が起きた県道37号・三田後川上線のうち、約3・2キロが対象となった。

 「三田・もち処つくしの里」(三田市上槻瀬)?「上高平駐在所前交差点」の直線道路で、途中には高平小学校などがある。今年に入り、この区間を含む約8キロの制限速度が40キロから50キロに引き上げられたことなども指定の理由になった。同署では、つくしの里の利用者に啓発チラシを配布したり、電柱幕を付けたりして周知に取り組んでいる。

 ただ、三田市内はニュータウンと市街地、農村部が混在しており、丹波篠山、宝塚、川西市に抜ける主要な道でも、国道から県道に入った途端、街灯が少なくなる。三田署の田原幸司交通課長は「歩行者や対向車を早めに見つけ、落下物に注意を向ける意味でも、ハイビームを積極的に活用してほしい」と話している。

ソース 神戸新聞
https://news.goo.ne.jp/article/kobe/nation/kobe-20210429004.html
★1 2021/04/29(木) 21:10:55.30
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