女児が県立病院で手術後に重い障害 県が賠償で和解へ

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210610/3050008192.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

5年前、福井市にある県立病院で、生後2か月の女の子が外科手術を受けたあとに
呼吸器に重い障害が残ったのは医療ミスが原因だったとして、両親らが
県を相手に損害賠償を求めていた裁判は、県が1億4000万円を支払うことなどで
和解が成立する見通しとなりました。

この裁判は、平成28年に県立病院で「そけいヘルニア」の手術を受けた
生後2か月の女の子に重い呼吸器の障害が残り、両親らは麻酔の際に投与された
「筋しかん剤」が定められた量よりも多かったことや、術後の経過を
適切に管理していなかったことなどが原因だったと主張して、県を相手に
1億4000万円あまりの損害賠償などを求めていたものです。

県側は当初、過失はなかったとして全面的に争う姿勢を示していましたが、
去年8月、中立的な立場から因果関係を鑑定した医師が「術後の管理が十分でなかった」
とする鑑定書を提出したことから、裁判所が双方に和解案を提示していました。

これについて県立病院の橋爪泰夫院長が9日に記者会見を開き、術後管理が不十分だったとして
謝罪することや、損害賠償として1億4000万円を支払うなどとする和解案を受け入れることを明らかにしました。
橋爪院長は「今回の事態に至ったことを心からお詫びいたします。
今後、このような事故が二度と起こらないよう、術後管理の改善や
職員研修の充実など発生防止に全力を尽くしてまいります」と述べました。

また、女の子の父親も福井市内で記者会見を開いて「どこかの時点で裁判を終えなくてはならないので
和解を受け入れますが、親としては一生許しません。県立病院には今後同じような思いをする人が
いなくなるように、医療と向き合ってほしいです」と話しました。

県は6月開会する県議会に損害賠償などに関する議案を提出し、了承が得られれば和解が成立する見通しです。

06/10 10:11