■石油暖房は健康に超ハイリスク

石油ファンヒーターを一般家庭で使っている国は、先進国で日本だけです。
外国人が日本で石油ファンヒーターを見ると「オーマイゴッド」と驚くそうです。
部屋の中で自動車のエンジンをふかしているのと全く同じだからです。
北米やヨーロッパの殆どの地域では、日本で売っている開放型石油ファンヒーターは一般家庭での使用が禁止されています。
一般家庭で石油ファンヒーターの使用がが認められているのは、煙突などで燃焼排気を外に出す機構(FF式等)が備わっている製品だけです。

灯油にはニトロピレンという強い発癌性を持つ物質が含まれており、気化吸引や長期にわたる反復ばく露により、呼吸器の障害、遺伝性疾患、発がんのおそれがあります。
これはIARCのグループ1(確実に発がん性あり)に分類されており、アスベストやアクリルアミドと同レベルです。
石油ファンヒーターはこれを室内で気化させ燃焼させる仕組みです。
また、灯油の燃焼は、一酸化炭素、二酸化窒素、亜硫酸ガスやVOC(揮発性有機化合物)など、さらに多くの有害物質が大量に放出されます。これら有害物質は工場の煙突から出る排ガスと同等成分です。

【30分~1時間に一度は十分な換気を行ってください】と必ず注意書きがありますが、これは健康被害を少しでも減らす為のメーカー側の苦肉の策です。
これらの自動車の排ガスと同じ有害物質は、肺や気管支に確実に堆積していき、タバコと同様に長い時間をかけて間質性肺炎や癌などの取り返しのつかない病気を誘発します。
石油ファンヒーター、それでも使い続けますか?